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高3アカデミックリテラシーで明学大の先生による講義「教養原論」を行いました<第7回>

11月18日(金)、高校3年生推薦進学コースの授業「アカデミックリテラシー」で、明治学院大学法学部消費情報環境法学科教授の宮地基先生がライブ(オンライン)で「教養原論」の講義をしてくださいました。

「教養原論」全体の講義テーマ「『他者』と向き合う」を元に、「日本国憲法の平和主義―『他者』の存在を意識した安全保障とは」と題して講義が行われました。生徒たちは、世界史の中での法のあり方の変化について、また他国との協力体制のあり方や軍事力をどう位置づけるかについて学びました。その後、日本国憲法について知ることで、これからどのように平和を守っていくのかなど、今後のことを考えるきっかけになったようです。

生徒の意見・感想を紹介します。

  • 私たちは平和を望んでいるにも関わらず、その気持ちが大きくなり過ぎてしまって自分の国や地域の利益を求め過ぎて結局戦争を引き起こしてしまっていることがとても悲しいです。他者という存在がいる以上、意見の相違や目標の違いなど様々な問題が出てきてしまうことは仕方がない事です。しかし、一度国単位で決めたはずのことを守れずに罪のない国民の命を奪うことになってしまうのは良くないことだと思いました。
  • 日本国憲法が作られた背景や憲法改正についてなど、分かりやすく理解することが出来た。先生が「日本国民の決断」という言葉を何度もおっしゃられていて、今後の日本は私たち次第なのだと強く思い、責任を感じた。原爆を落とされ戦争の酷さを知っている日本は、やはり先制攻撃してはいけないと思う。先制攻撃しなくても攻撃を防げる、日本を守る方法を考えていかなければならないと思った。
  • 最近ウクライナ関係でニュースに出てくるNATOについて、できた経緯や今に至るまでを知ることが出来てとても面白かったです。また、地元の駅の下で憲法九条改正を訴えている人たちがよくいて、その理由を理解することが出来ました。そして理解したことで正直少しショックを受けました。日本国憲法は武力を放棄し二度と戦争を起こさないように尽くすという日本の姿勢だと習い、第二次世界大戦の責任を取るためとはいえ誇りに思っていました。しかし実際はその姿勢がだんだん崩れて反撃能力を持ちそうになっていると知り、とても残念に思ったと同時に危機感を覚えました。先生が最後に仰っていた「今後どのような平和を作るかは君たちが決めていかなくてはいけない」という言葉がとても響きました。今後はニュースもしっかりみて世界情勢に対し自分なりの意見を持ち、平和のことを考えられる人になりたいです。
  • 戦争が始まると被害を受けるのは、何も悪いことをしていない一般市民だという話に強く共感しました。先生がおっしゃっていたように、一般市民の会議で許可を得ないと戦争は出来ないというような法を作るべきだと思いました。
  • 一番印象に残ったのは、集団安全保障と集団的自衛権です。パートナーが攻撃した場合、攻撃が義務であることから、とても信頼性が大きく関わることなのだということを実感しました。最後の「攻撃を受けるリスクをできる限り軽減する方法は何か?」という問いに対する二つの答えを深く考えてみたい。
  • 講義で難しい憲法の言葉を理解しやすく学べたことにより、憲法第9条の存在がとても大切であることがわかりました。考えていたよりその存在は日本や世界にとって欠かせないものだと知りました。私は日本の専守防衛はこれからも続けていくべきだと考えます。私たちが先制攻撃を認めてしまえば、また同じ過ちを犯すことになるでしょう。平和の中で生きる権利を守るためには日本の憲法を変えるべきではないと考えます。日本国民一人ひとりがこの権利を守るために9条の改正について考えていくべきだと思いました。
  • 与党が憲法改正を支持している背景には、国の防衛手段としての武力が現憲法では使えないことがあるのだと知り、戦争を経験しても武力を捨てられない人間の愚かさを感じました。世界が戦争に向かっている今だからこそ、憲法を作った人たちの「戦争だけは何があっても避けなければいけない」という思いを受け継いでいきたいと強く思います。
  • 現代の日本の内政において、一つの重要な争点は憲法9条の改正である。その成り立ちから、成立過程に存在した日本国民の3つの決断について、さらには9条が現在どのような立場に置かれ、意味を成しているのかを学んだことで、これからの考えにおける新たな指標を手に入れることができたように感じている。また改めて、戦争の残酷さ、異常さ、そして「してはならないこと」だということを再認識した。先制攻撃や集団的自衛のように、攻撃や戦争が正当化されていってしまう世の中にならぬよう、自分の意見をしっかりと持ちつつ、これからの課題の行く末を注視していきたい。
  • 北朝鮮の多岐に渡る弾道ミサイルの威嚇発射やロシアによるウクライナ侵略など、現在の国際的な軍事問題は過去の出来事に起因しています。日本国憲法で日本は守られていることや、これまで多くの知識人が「戦争を防ぐには何が必要なのか」について議論を交わしてきたことを知りました。しかし、「戦争」というモノ自体をこの世から消すという願いはまだ叶えられていないことを、忘れてはいけないと実感しました。自分達に託された使命として、国際問題に積極的に目を向けて、責任感を持って行動し、発言していくことだと感じました。
  • 平和を保つためには、戦争を起こしたら自国が不利になる集団安全保障や、戦争を起こすことで協定を結んでいる他国にも影響の及ぶ集団的自衛権など、様々な対策を練ることが大切だと学びました。私は、平和を維持するためには日本のような専守防衛が大切だと思います。なぜなら結局、軍事力を増強して抑止力で戦争を起きないようにしたところで、表面的には平和でも核や武器のある世の中は心の底から安心できないからです。世界の平和を保つためには沢山の国々の協力が必要だと感じました。
  • 世界史に沿って憲法のあり方の変化について学ぶことができ、また他国との協力体制のあり方や軍事力をどう位置づけるかについても深く考えさせられました。図を用いて解説して下さったのでとてもわかりやすかったです。これからの日本の軍事力のあり方や他国とどのようにうまく付き合っていくかなどは現在の問題にもつながっているので、ニュースなどを見て日本の現状について深く考えていきたいと思いました。
  • 世界に目を向けると、憲法のような縛りは無く、それぞれの国の間が与えられた権利や義務を全うしながら世界的な平和を維持しているという点に非常に驚きを感じた。現在、北朝鮮がミサイルを乱発していたり、ロシアがウクライナへの侵攻を進めていたり、国際法がうまく機能しているのか、不安に感じることもある。しかし、一つの国の暴走を一つの国が武力で統制するのではなく、国連という大きな集団が武力以外の面で圧力をかけるという平和的な解決方法は、世界的な被害をもたらす大戦へと発展することを防ぐことができるという点で良いと感じた。
  • 憲法9条改正の議論が注目されがちだが、もっと広く様々な内容についても検討する必要があると思う。日本国憲法は過去の過ち、特に第二次世界大戦を繰り返さないために作られた憲法であると感じた。最近はロシアによるウクライナ侵攻などがあるため、知らないところで新たな法律が作られていることには注意深く見る必要があると感じた。
  • 憲法や条約など、全て戦争が大きく関わっていて世界の歴史は戦争の動きや影響が大きいことを改めて感じました。また、条約や協定の歴史について知ることが出来ました。安全保障理事会や集団的自衛については中学で学んだ記憶があるけれど、戦争の背景や憲法と絡めながら、また違った視点から学ぶことが出来ました。改めて戦争によって世界が動かされることを感じました。
  • 自分の国の法律や憲法について、憲法成立の歴史からもっと知っていかなければならないと感じました。なぜなら、法律や憲法などが私たちの命に関わる重大なことだと学んだからです。特に戦争に関係する憲法の問題はニュースなどで耳にしていたので理解しているつもりでしたが、講義を受けてまだまだ学んでいかなければならないと痛感しました。
  • 憲法は国会が定めたただのルールだと思っていたけれど、その背景には戦争や大きな歴史、犠牲になった人たちがいて、そこから平和を守るために考えられたことを初めて知った。だからこそ、時代が変わるにつれて憲法もアップデートが必要だし、それを私たちが考えていかなければいけないということにハッとした。世界は平和とはまだ言えない状態で核戦争はあり得ることだから、早く考えを行動に移すべきだと思った。今まで表面上しか知らなかった憲法や平和を今後、しっかり学びたいです。
  • 日本国憲法9条には戦力不保持が掲げられているが、いざというときに自国を自力で守ることは出来ない。この条文は、日本としての第二次世界大戦の戦争責任の取り方の一つであると同時に、原爆の体験による軍事力保持の無意味性の現れである。有事法制が存在しないのはとても大きな欠陥であり、いち早く憲法改正に関する取り組みの必要性を感じた。ただ、他国のように「核」などで軍事力を増強するのではなく、軍事力を持たない、脅威を持たないことによって相手国からの攻撃を抑止する、というシステムは日本らしいと思った。
  • 戦争によって憲法や国際組織、条約がつくられ、それによって世界をも変えることができるということが分かり、戦争によってこの世界は動いていると感じた。自国の行動は必ず他国に影響を与えるという言葉が印象的だった。自国の行動を決めるのは国民である私たちでもあるので、自分の行動一つ一つに責任を持って生活したい。