高校
明学大の先生による高3生への講義「教養原論」を行いました<第9回>
11月22日(金)、推薦進学コースの高校3年生に対して、明治学院大学社会学部社会福祉学科教授の久保美紀先生が「教養原論」の講義をしてくださいました。
社会福祉学からみた「他者」の観点から、講義が行われました。
生徒の意見・感想を紹介します。
- まず、ソーシャルワークは何色かを考えた。私はグレーを想像したが、周りの人は黄色だったり緑だったりとさまざまな色を想像していて、感受性の違いを感じた。発達課題や生活課題を達成しながら人生を歩んでいくため、さまざまな困難に立ち向かわなければならないのは、人間としてとても大切なことなのだと思った。様々な人たちと関わることで人間として成長することができるので、出会いを大切にしたい。
- 私たちは誰もが1人では生きておらず、他者との関係を通して互いに依存して生きているということがわかった。授業で今までの人生を振り返ったことで、周りの環境によって色々な影響を受けてこれまで生きてきたことを感じた。同じクラスの人たちと、世界の81億人の中から出会い、深く関わっているということに不思議さを感じた。
- 人間は他者との関わりがあるからこそ生きることができていて、人生の中で課題を見つけそれを達成することに意味があるとわかった。AさんとBさんの関係において、それぞれの他人との繋がりから2人に新しい友達ができることは、実体験もあったため想像しやすかった。エコマップを考えてみたときに、やはり学校生活や友達の部分は他の分野に比べて問題が多いことを実感した。人と関わることは大切だが、合わない人もいるため、人間関係で悩むことや問題が起きることはよくある。問題を解決していくのが人生であり、その一つ一つの過程も意味があるので、逃げることなく向き合いたい。大学に入ったら、サークルや部活など新たな出会いがあるため、意識して人と関わりを持ちたい。
- ソーシャルワークはその人本人だけではなく、その周りを取り巻く人や環境についても考えていくべきものである。自分の考えや視野の狭さを実感したので、視野を広げて物事を考えていくようにしたい。
- 私たちは1人で成り立つものではなく、様々な出来事や人との出会いなどによってどんどんと形成されていくものであるとわかった。他者があるから自分の存在を認識することができて、生きる意味などもわかると知った。また、エコマップを作ることで、関係や自分の周りを取り囲むものなどが目に見えてわかり、とても画期的だと思った。家族だけでなく友人や近隣の方、学校の人など、自分のまわりには多くの人がいることを知った。
- 人と環境との繋がりが私たちにとってどれだけ重要なのか知ることができた。広義の中で言っていた、私そのものの存在は一人しかおらず、他に代わりができる人はいないという言葉が、当たり前のことだがとても私の心に刺さった。いかに他者から必要とされることが大切かを感じることができた。友人や先生など関わりを持ってくれる周りの人たちを今までよりももっと大切にしていこうと思った。
- 犯人探しをするのではなく、環境がどう関係しているのか、どう影響を与えるのかを見ていくことが、社会を見ていく上で重要だと感じた。また、エコマップを用いることによって、他人や社会において自分の意見や考えの奥底までを表すことができ、言葉では言い表せないことなども書き表すことができるため、活用していくとより良いと感じた。
- 私たちの生活は単純でなく人間関係や物質と絡まり合っているため、問題や要素を解きほぐしていけるように努力をすることが大切にしていきたい。その上で、今まで目を向けられづらかった自然環境にも気を遣える余裕を持って行動できるような人間になりたい。
- 授業の中で「人は誰かに依存している」という言葉が印象に残った。「依存」というとマイナスなイメージが湧きがちなので、新たな視点の考え方だと思った。確かに、私は他人の協力や助けによって成り立っているし、逆に私も誰かの依存の対象になっているのだと気付かされた。
- 今日に至るまで、様々な経験をして学び、成長し、自己のアイデンティティを形成してきた。他者と関わる中で友だちを見つけ、互いに良いところを見つけ合うことで、自分の存在価値や生きる意味を見出してきた。生きていると、必ずつまずくことや、生きている意味が分からなくなることもあるだろう。その時は抱え込まず、人生を投げ出さず、他人にいち早く相談する必要がある。また、状況に苦しむ人がいるならば、手を差し伸べられる人間であるべきだと感じた。社会という枠に無理やりはめ込むのではなく、自分らしさを発揮できる場所を見つけるべきだろう。
- 「ソーシャルワークに正解はない。想像力が大事。」との言葉から、何事もまず考えることが大切だと気づいた。考えた上で間違っていても、そこいたった過程が自分の財産になるのではないかと考えた。相手の立場で物事を考えるなど、これからも周りの人と良い関係を築くことを意識して生活していきたい。
- 社会の仕組みは、見えない人と人のつながりが大きく関係していると感じた。人は自己肯定感を上げていかないと、存在価値や生きがいを失ってしまう可能性がある。自分のことを少しは知らないと肯定感は上がらないから、たまには鏡などで自分の表情を見ておきたい。
- エコマップを作ってみて、思ったより人といい関係を築けていることに気づいたが、自然環境との関わりは少ないため、積極的に地域のゴミ拾いや花を育てる会に参加したい。また、友達のエコマップを見せてもらうと、それぞれに人の繋がりがあるということが分かった。そして、何か問題があった時に、その背景を知ろうとすることは犯人探しになるし、いろんな要素が複雑に絡まり合っていて探しきれないため、無理やり知ろうとしないようにしたい。そうすることが、相手を気遣う行動だと思った。