高校
高3アカデミックリテラシーで「教養原論」を行いました〈第5回〉
10月27日(金)、高校3年生推薦進学コースの授業「アカデミックリテラシー」で、明治学院大学法学部法律学科の髙橋正明先生が「教養原論」の講義をしてくださいました。
同性婚、夫婦同氏制、そして性同一性障害を有する人の性別変更に関する判例を題材に、マイノリティの人権問題について学びました。グループワークでは、夫婦同氏制、性同一性障害を有する人の性別変更に関する問題について話し合い、利害調整の難しさを実感しました。
生徒の意見・感想を紹介します。
- トランスジェンダーの人の生殖腺除去手術に関する決定は私も注目していたので今回法律に詳しい人の見解を伺えてとても良かったと思います。利害の対立というのはどうしても起こってしまうので良い落とし所を見つける、妥協点を見つけるというのは難しいことですが、両者を尊重する立場に立つことが重要だと思いました。
- 現在世の中でも話題になっているLGBTQの問題などマイノリティと憲法の関係について深く知ることができた。中でも今日のトピックであった同性婚や、夫婦同氏制についての意見は賛成反対両方出ていて学びになった。まず女性と男性を区別する基準はどうなのか、個人の価値観で差別と区別が変わってしまうことは法律と憲法で判断するしかないことだし、賛成反対派の少数派多数派のバランスを取ることは難しいため、何がこう言った難しい内容にきちんと向き合うべきであると思った。
- 法は拘束力を国民に向けるけど、憲法は官庁に向けて拘束力を持つということになる。マイノリティに関係する人はたくさんいて、今の選挙は資本主義だから選挙の投票で決まって大多数の人に向けた政策をするけど、少数派のマイノリティの人に向けた政策は現在ないというかほぼないというのが残念である。またトランスジェンダーの人が性別を変えたり、夫婦の名前を決めるときに色々問題があるから、それを解決していかなきゃいけないのが今後の課題だと思う。
- 同性婚の話が出て、そういえば現在日本国籍の同性愛者は結婚と同じ権利を得たい場合、養子縁組をすることが多いらしいという話をどこかで知ったのを思い出しました。同性愛もトランスジェンダーも、完全にその気持ちを理解することは結局テレパシーもできない人間には難しいし、大した知識もない人間は語ることすらできません。だからこそ、それに少しでも近づくには、やはり学ぶことであると思いました。
- 法律と憲法は互いを補い合ってうまくできているのだと感じました。法律だけでは国民の権利を侵害してしまい、国家の思うままに国民をうまく利用してしまう可能性があります。しかし、憲法が私たち国民を守ることで社会は成り立っているのだと思いました。また、性同一性障害を有する人の生殖腺除去手術の問題は、この時間だけでは考えきれないほど難しい問題だと思います。