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高3アカデミックリテラシーで明学大の先生による講義「教養原論」を行いました<第5回>

10月22日(金)5・6時間目、高校3年生推薦進学コースの授業「アカデミックリテラシー」で明治学院大学経済学部経営学科教授の森田正隆先生が「教養原論」のオンライン講義をしてくださいました。

「教養原論」全体の講義テーマ「『他者』と向き合う」を元に、「消費者(あるいは顧客)という名の他者を理解することからマーケティングは始まる」と題して講義が行われました。生徒たちはマーケティングやコンセプトについて具体的な事例も交えた話を聞き、経営に関わる他者の理解について考えたようです。

生徒の意見・感想を紹介します。

  • マーケティングとは他者のニーズを理解した上で、自分を信用してもらい、さらに自分を必要としてもらうことだ。今までは、マーケティングは営利組織にしか必要ないものだと考えていたが、今回、大学の受験者の募集や政治家の選挙にも有効だということを知った。
  • CMで商品が数秒しか出てこない理由を知り、売り上げを伸ばしたいからといってむやみに商品をアピールすればいいというものではないと知った。商品をPRする難しさがわかり、今後はCMへの見方も変わると感じた。
  • 今までマーケティングは、あくまでも企業側がどうしたら消費者の心を掴むことができるものを作るか、どうやってライバル企業との差別化を計るか、といったことなので、正直、イチ消費者の私には関係ないものだと思っていました。今回、消費者の声を大きな企業にも届かせる事ができるとわかりました。アンケートや調査に積極的に参加し、生活をより豊かにできるよう、声を発したいと思いました。
  • 商品を開発、販売などをする上で、それぞれの会社が様々な考えを持っている。この考えにとても興味を持ち、もっと知りたいと思った。会社はそれぞれの努力があるからこそ今があると考えることが出来たし、マーケティングには色々な戦略があり、どんどん進化しているので、これからが楽しみだ。
  • さすがな戦略をしている会社の商品にはリピーターが増え、長期使用のお客様が多い理由が分かった。また、受験生を対象にしたCMは消費者の気持ちをよく考えているなと思った。
  • 長期的に利益を得るためには、目前の利益に気を取られないことが大事だとわかった。しかし、ある程度お金がないと長期的な利益を得ることは難しく、信頼してもらえる会社になったり、顧客を手に入れるまでに時間がかかったりすると思った。また、目前の利益を手に入れることは簡単でも、いつまでも続かないことはよく理解できたが、上手く続かない企業はそこまでの蓄えがないのではと思った。
  • マーケティングに一番必要なことは顧客の意見を聞き、顧客のニーズに合った製品を作ることができるかどうかだと思った。確かに製品の向上は私たちの生活をより便利に、豊かにしてくれるかもしれないが、単に向上させるだけではいけないのだと感じた。目の前にある製品だけに固執してしまうと製品の本来の役割が果たせなくなり、企業の利益のためだけの物になる可能性がある。企業の競争は技術の発展を生むが、利益の追求のみではより良い企業にはなれず、顧客と企業との信頼関係は築けない。だから企業は顧客に自然と来てもらえるように努力する必要があると感じた。
  • 企業の戦略などを私はいつも受け身で見ていたと感じた。企業の思い通りだったところがある。俯瞰的に企業を見る視点を知り、世の中ではコンセプトが大事にされていることがわかり、日頃の生活やこれからの人生にいかせると感じた。勉強机の例においては、親目線の会社と子供目線の会社があるだけで、どちらもマーケットを観察しているのではないかと思った。
  • マーケティングを上手に使うことが出来れば、環境問題など、社会の問題も解決できるのではないかと考えました。フェアトレードなどで多くの人が社会問題に目を向けることの出来る社会へと変化していけばいいなと思いました。またCMで、商品が数秒しか出てこないのは、あくまで主人公はあなたたちだから、ということに感動しました。売って利益を出すだけを目的としていないところが素敵だなと思いました。CMにも企業の考えがあることを知り、今後注意してCMを見てみます。
  • 企業が自身の利益を追求するだけではなく、ニーズを考えて顧客の意見を聞き、その意見を取り入れて商品を開発していくことが大切だと分かった。私達が生活している中でも自身の利益だけを追求するのではなく、他人と意見を交換し合い考えていく事が大切だと思った。
  • 具体例を使ったマーケティングについての解説はとても分かりやすかった。開発者たちの主観で判断するのではなく、アンケートなどを通して消費者の重要を把握する。消費者の視点に立ったマーケティングが重要であると再確認した。また、消費者が主役であるCMはそのことが重要など、新たな発見が多かった。
  • 今回の講義で特に印象的だったのは、企業は自分たちの利益ばかりを追い求めていくのではなく、消費者や環境の事を配慮して生産・販売していかなければならないという事だ。この事を理解していない企業が日本をはじめ世界にはまだ数多く存在していると思う。そのような企業も社会の構成員としての自覚を持ち、企業ファーストから消費者、環境ファーストの考えに変えていってほしい。
  • コンセプトについては、それぞれにメリットやデメリットがありながらも、マーケティング・コンセプトが1番効率よく、長く成功し続けるということが分かった。ここで市場のニーズを探ること、すなわち他者を探ることが大事になってくると聞いて、どの分野でも他者が関わることを改めて感じた。企業や店は何をコンセプトにしているのか、広告を見たり、ホームページを見たりして考えてみたいと思った。
  • 利潤の追求だけを求める企業もあれば、客が主役であり自分たちは主役でないという方針の企業もある。相反する企業が社会の中に混在し、競い合っている。販売戦略や広告の工夫などの背景も考えて商品を見ると、買い物がもっと面白くなると感じた。