高校
明学大の先生による高3生への講義「教養原論」を行いました<第12回>
12月13日(金)、推薦進学コースの高校3年生に対して、明治学院大学国際学部国際学科教授の大川玲子先生が「教養原論」の講義をしてくださいました。
国際学から見た「他者」の観点から、「ムスリムにとっての他者と現代」をテーマに講義が行われました。
生徒の意見・感想を紹介します。
- 他者に対する線引きについてあらためて考えを深めることができた。ムスリムについてあまり考えたことが無かったけれど、今回の授業でイスラム教について考えた。グループディスカッションで自分では考えもよらなかったみんなのさまざまな意見や斬新なアイデアが出てきて、印象に残った。
- ムスリムにとっての他者をグループワークで考えることで、自分にとっての他者の線引きを決めるのに役に立った。他者の定義は人それぞれの意見があり、刺激になった。誰もが過ごしやすい環境づくりは目指すべきことだし、他者を理解することで達成できると思った。
- 人によって「他者」の定義が違って面白いなと思いました。私は最初、家族以外が「他者」と考えましたが、いろいろ考えたらキリがなく、最後は自分以外が「他者」に当たるのではないかと考えました。家族以外、血が繋がっていない人、普段の生活で関わりがない人、立場が違う人など、他の人のいろいろな「他者」の考えを知ることができました。
- ムスリムを軸に他者とは何かについて考えるのが面白かったです。グループディスカッションの時間が多く設けられて、周りの人とのコミュニケーションや、意見交換を通して自分では思いつかなかったような斬新な意見やアイデアが見つかりました。特に印象に残ったのが、ムスリムにとっての他者はアッラーであるということです。人間と神とで線引きをした考え方が、宗教らしさがあるなと思いました。
- 宗教は人間の存在や生き方に深い影響を与えるもので、自己と他者を分けるにおいてとても重要な指標になるなと感じた。宗教を通して自己を理解して、他者とのつながりを感じることができる。他者は敵や自分と相対するものではなく、共存し合う大切な存在であると知ることができた。キリスト教の隣人を愛するようにとの教えは、どの宗教にも共通するのではと考えた。
- ムスリムは異教徒に対する敵対的・好戦的なイメージが強く、同時に政治的理由から共存への努力をしている。「他者」認識や「他者」との付き合い方は状況に応じて変化する。家族以外、信仰が違う人、自分の考えと違う人、上下関係がある人は他者であるなど、それぞれ違った意見があることに興味を持った。他者に対して何かできることを大学で学べると聞いて、大学の授業が楽しみになった。
- イスラムについてニュースでテロなどの話を聞くこともあったので、取っ掛かりづらいかなと思っていたが、寛容で、必ずしも関わることにネガティブな考えを持っているだけではないので、自分からも考えを受け入れていきたいと思った。様々な面で違いはあるけど、ハラールやムスリムフレンドリーなどの考え方が観光で広がってきていることは、日本にとっても世界にとってもとても有益で素晴らしいなと感じた。
- グループディスカッションを通して自分の考えだけでなく他の人の考え方を知り、興味深く面白かった。他者の線引きを考えたことがなかったから考えるのが楽しかった。私は学校や習い事など、何かグループの外側にいる人が他者だと思った。また、他者の線引きは言語や民族、信仰、また考えなど、人それぞれ違うということを知った。考えの視野が広がり、関わりのある人に感謝したいと思った。
- 「他者」とは何かについて考えるきっかけになった。他者の定義づけは人によってさまざまなのだと感じた。中でも、ムスリムにとっての他者とは、という国際的な視点から考えることで、人の見方の視野が広がった。このように、身近ではない人の考え方を知ることは、外国の文化や習慣を認めることに繋がると思うので、さまざまな視点で物事を考えられる人になりたい。